がんばれ素人ブリーダー

2008年夏 作成 **これは2002年、あるサイトにGさんというかたが投稿されたもののコピペです** 

コピペはmixiで発表されたものです。
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がんばれ素人ブリーダー
今の日本、はっきり言って、自称プロでも、素人と大して変わらない。
特に健康面については、一番重要なことにも関わらず、後回しにされている場合が多い。
だったら、自分の本気で可愛がっている愛犬を繁殖する素人ブリーダーの方が、ましになるかもしれないと思う。

自分の愛犬を繁殖するなら、一番重要なのは、その愛犬の健康を損ねないことだと思う。
だって、仔犬を見たいのはあくまでも人間側の欲望なんだし、それに使う愛犬が、
そのことで死んだり、不具になったりしたら、悔やんでも悔やみきれないでしょ?

それを調べるには、まず、親兄弟、血縁関係で若死にした犬がいないかどうかを確認すること。
妊娠なんかさせたばっかりに、突然死でもされたら大変。
それと、生殖器や乳腺の病気にかかった犬が血縁関係にいるかどうかをチェック。
いるということは、高い確率で将来かかる可能性があるわけで、
だったら、早い時期に不妊手術しておけば、健康で長生きできる。
次に、心肺機能検査を受けて、証明をもらうこと。
万が一、妊娠中に発作なんか起こしたりしたら、獣医のせいにできる!(笑)
次に愛犬にシャイがないことを確認する。
交配って、嫌がるメスを無理やり押さえつけて結合させるものだし、シャイな子だったらトラウマになるくらいの非道だからねぇ。
犬によっては口輪をはめて結合させる。大事なタネオスを噛まれて傷物になんかされちゃかなわないからねぇ。
メスの飼い主には見せない場合も多いし。

長くなりそうだな。続きにしよう(笑)

がんばれ素人ブリーダー
1のおさらい
1)愛犬(メス)の血統上の問題を調べる。
2)愛犬(メス)の血統上の疾患の可能性を調べる。
3)愛犬(メス)の心肺機能の検査を受け、公的に有効な証明書を発行してもらう。
4)愛犬(メス)が怖がりじゃないことを確認する。(交配でトラウマになってしまうことを排除するため。
アナタはアレが好きでも、犬がアレを好きとは限らないのだ!(笑))

さて、続きである。

今度は、生まれてくる子犬の健康にも配慮しよう。
どうせ、産ませるなら、健康な方が良いに決まってる。

まず、確実に遺伝と言われている疾患がいくつかある。
たとえば、骨関節関係や眼疾患、そして免疫疾患である。
関節関係の疾患可能性を知るのは簡単である。便利なOFAやペンヒップという機関があるからだ。
また、眼疾患もCERFなどで証明が出るようになったのだ。
つまり素人でも、遺伝疾患に対して、プロ並の証明が取れるようになったというわけである。

5)愛犬(メス)の関節写真をOFA等に送付して、グレードをもらう。
6)愛犬(メス)を眼科専門獣医に診察してもらい、証明書を発行してもらう。(PRAや白内障等)

あと、このあたりは、フツーの獣医でも楽勝でできることになるが、
7)甲状腺機能の検査と証明を発行してもらう。ついでに血液検査とか、ワクチン接種証明も出してもらうと良いかもですね。

最低この程度の検査をしてあれば、素人であっても、
小遣い稼ぎに仔犬を売りさばこうとしているとは、あまり言われないかもしれない。
(普通プロなら、ここまで検査をせず繁殖し、仔犬を売りさばいているわけだから、
彼らは家畜商であって、愛犬をブリードしている人とは違うのだ)

では、次の段階に移ろう。

愛犬はスタンダードに沿っているか。
これは、ショーなどで証明されていれば、とりあえずスタンダードに則していることになる。
ノンタイトル犬であれば、一応、スタンダードに沿っている公的証明は付かないことになる。
もちろん、チワワやMダックスでオーバーウェイトだったり、形に問題があったりしたら、
仔犬が産まれて、人手に渡す際に、ちゃんと言おう。嘘ついたり黙ったまま渡すのは、
お金と交換する限り誇大広告と言われても文句は言えないことになる。

ということで、愛犬(メス)については、このあたりまでしてあれば、素人でも安心だろう。

さて、上記1)〜7)までのチェック項目のうち、不可能なものがあったら、
それは仔犬を人手に渡す際に、きちんと伝え、相手が納得した上で渡すことである。
契約書を作り、「確実にしておくべき調査の内、○○とXXについては、調査が不能であり、
それによっておきうる障害についての可能性は未知数であること。
それを理解した上での購入であること。
なので、今後おきうる遺伝性の疾患や急死についての責任は負えないこと」を明記する。
ただし、繁殖をするという責任は、あくまでも繁殖者の任意なので、譲渡した相手が、
万が一、継続飼育不可になった際には、病気であろうと、シツケの失敗であろうと、
必ず戻してもらうという一節は必須である。そこが動物商との一線を画するところである。
そこさえ押さえてあれば、とりあえず、他人様の税金を使って、
自分の楽しみのために産ませた犬を殺処分させることは防げる。
ただし、売った先が繁殖に使おうとしたら、どういうことになるかを伝えることも重要。
犬という動物は、同犬種を掛け合わせた場合でも、たった数代で、
完全に別の犬種とまでいえるほど形を崩すことが可能なのだ。
これはシベリアのシルバーフォックス養殖場にて出された研究結果を読むことで理解できる。

また、長くなったので、続くことにします。(ホントに続くのか?)

がんばれ素人ブリーダー
このタイトルの内容を、「うるっさいわー!聞いたことにだけ、黙って応えてればいいのに、
そんなとこまで検査だの契約書だのするんだったら、とっくにプロになって高く売るわよ。
そこまで出来ないから家で産ませてるんじゃないの!大きなお世話よ!」
と思われている人が大部分なのだろうと思っていました。
ですので、続きを書くのをためらっていた(というか面倒になってた)のですが、
思ったより、本気で読んでくださっている方がおられたので、続けることにしました。

もうしばらくお付き合いください。

さて、愛犬(メス)についての一代検査、遺伝疾患、スタンダードについてを話しました。
次は、相手選びです。

簡単に言うと、相手にも愛犬(メス)と同様の調査と検査をしている犬を選びたいものです。
日本の自称プロのブリーダーには、残念ながら、ほとんどいません。なぜなら、面倒だしお金がかかるからです。
商売ですから、できるだけ安く、見た目の良さそうなものを繁殖する傾向にあります。
Mダックスのダップルブームや、一代ミックスと称して販売するのは、まさにそれです。
彼らの健康は、全く考慮されていません。

そのあたりのブリーダーの種オスは信用できない。
大切な愛犬の決死の努力を汚すことになってしまいます。ではどうするか?

調査
これしかありません。
そこには二通りの方向があるでしょう。
1.米国など検査済の犬を輸入したブリーダーの犬とかける。
ですが、きちんと確認はしたいですね。もちろんOFAの検査結果は最低でもGood、CERFの結果もコピーしてもらいたいです。
また、ラインが分かりますので、元のブリーダー@米国がHPを持っていたら、翻訳ソフトなどで調査。
可能であればメールなんか出して、実は交配したいと思っているのだけど、気をつけることがあるかどうかを尋ねてみるとか。

2:友人の同犬種とかける。
愛犬(メス)同様の調査と検査を実施する。
この場合、愛犬(メス)も同様ですが、注意したいのは、ペットショップ出身の犬の場合、ちょっと厳しいです。
というのは、血統書が表わしているのが、本当にその犬のラインかどうかの確認が取れないからです。
ただし、良心的なペットショップであれば、ブリーダーを紹介してくれますので、直接ブリーダーと話をすることが出来るでしょう。
普通に言葉の通じる人であれば、可能性などの話もしてくれることでしょう。
ただし、いわゆる多種犬種繁殖場のような場所であれば、諦めた方が良いです。

さて、この段階になると、さまざまなケースが想定できます。
犬種別でそれぞれのケースに合わせて詳細を書ければよいのですが、時間もスペースも足りません。
ですので、次の投稿には、代表的なケースの場合を想定してみたいと思います。

がんばれ素人ブリーダー
ケーススタディ1
ブリーダーで購入したゴールデンAちゃん(メス2歳ノンタイトル犬。温厚で優しい性格)の初産を計画中。
出来れば次のヒートで交配させたい。
現在、Aちゃんの飼い主さんの頭の中で相手候補に上がっているのは、
購入したブリーダーのところの種オスB(JKCチャンピオン、交配経験多数。
ただし股関節や眼疾患等の公的証明はしてない)と、散歩仲間のゴールデンの男の子C君
(2歳。明るく元気でやんちゃもの。ノンタイトル。各種検査の公的証明はもちろん持っていない。ブリーダーで購入)の二頭です。

繁殖を意識した時点で、可能な調査と検査をし始めます。

★まず、Aちゃんのブリーダーさんに連絡をして、Aちゃんの血統、
できれば5代前までの親戚関係の「疾患発症」や、「寿命」の話を調査し始めます。
その中で、必ず確認したいのは、
1:直系の中に「てんかん」発作の出た犬はいるかどうか。
2:「胃捻転」で亡くなった(もしくは一命を取り留めた)犬はいるかどうか、
3:「突然死」をした犬はいるかどうか。
4:Aちゃんの両親犬のOFA(もしくはペンヒップ)の結果はどうだったのか。
5:眼疾患の証明はどうか。「PRAや若年性白内障」が出た血縁犬はいるかどうか
6:、甲状腺機能証明は取ったかどうか。そして、
7:アレルギーの出ている子はいるかどうかです。

そして、Aちゃんを交配しようと思うと伝え、意見を聞いてみます。
予想ですが、そのブリーダーがまともな人なら、上記にまともに親切に応えてくれるでしょう。
ですが、いわゆる日本のブリーダーであれば、怒り出す人もいるかもしれませんし、
「そんなことまでしたところで、奇形が出る時は出るし、疾患なんて防ぎようが無い。
無駄なことをして自己満足しか得られないし、犬を欲しいと思っている人はそこまで求めてはいないから、
自信を持って交配しなさい。行き先が決まらない子がいたら、引き取ってあげるから」
なんて怖いことを言う人もいるかもしれません(笑)
怒り出す人の方が、まだ、自分がやっていることは、
犬のためにできることを全て行った上での繁殖じゃないという自覚がある分、救われているかもしれないですね。
ま、犬を売って何がしかの足しにしようなんて思う人は、その時点で、イタい人ではあるのですが。
もちろん、後者のようなことを言うブリーダーは、自分の卑劣を棚に上げ、
アナタと愛犬の深い絆を貶め、自分と同じレベルに引き下げようという人ですから、
そんな悪魔の甘言に乗るようでは、今後愛犬Aちゃんのの目を真っ直ぐ見れなくなりますし、
虹の橋で再会するとき、土下座しないと一緒に天国に入れなくなるかもしれません(笑)

話がずれてしまいましたね。先に進めましょう。
さて、Aちゃんのブリーダーさんは、幸いにも正直な方でした。Aちゃんの飼い主さんへの回答は以下の通りでした。

まず、5代前までの資料は持ってない。実際にブリーダーを始めたのは、今の犬が2頭目の犬だから。
なので、分かるのは3代前まで。そして、売った犬たちの追跡調査はしていない。
でも、ときどき購入者から写真付きの手紙をもらうと嬉しい。ただし、完全に音信不通になった人もいる。
1:てんかんについて:音信不通になった相手のところの犬はわからない。
ただし、少なくとも、家に残した一頭と、両親犬には出てない。
2:胃捻転について:上記に準じる
3:突然死について:上記に準じる
4:OFA結果:母犬は検査してない。父犬は外産CHで、結果はGoodだった。
5:眼疾患:母犬は検査してない。父犬は交配時の検査はしてないが、来日前に米国で行った検査では異常なしだった。
6:甲状腺機能:母犬の検査はしてない。父犬は米国時にノーマルという結果をもらっている。
7:自宅に残した子にはアレルギーは出てないが、売った仔犬たちについては知らない。

Aちゃんの飼い主さんは、ブリーダーさんに深くお礼を言って、次の調査に移ります。

がんばれ素人ブリーダー
帰宅したAちゃんの飼い主さんは、血統書にある犬舎名から海外のブリーダー氏の検索を始めました。
運良くヒットしました。それまでのペディグリーを確認。
そのラインの犬たちは、健全そうです。しかも、父犬の直系に当たる犬たちは、軒並み長寿なようです!
平均寿命が15歳となっていました!これは嬉しい情報でした。
ついでに、拙い英語を翻訳ソフトを使用しながら、メールを書いてみました。Aちゃんの繁殖についての相談です。

さて、Aちゃんの飼い主さんは、今までの資料を前にして考えます。

*てんかん、胃捻転、突然死についての情報は曖昧なままでした。
* 骨関節、眼疾患、甲状腺機能に関しては50%の回答率でした。
* アレルギーについても、やはり曖昧な情報のみでした。
ただし、父犬の血を多く受けていれば、健全性が高い。母犬については情報が不足しているだけで、どちらともいえない…。
Aちゃんの飼い主さんは、傍らで見上げるAちゃんの目を覗き込み、独り言を呟きました。
「Aは、赤ちゃん産みたい?それとも産みたくない?」
Aちゃんは、尻尾を振りながら、いつもの笑顔でニコニコ見上げるばかりです。
分からない情報については、自分が責任を取れるかと自問してみました。
Aちゃんの飼い主さんは、責任を取ってでも、やはり仔犬の顔を見たい、Aちゃんの血を残したいと強く思いました。

そうと決めたら、グズグズはしていられません。次の段階が待っています。

Aちゃんの飼い主さんは、早速、主治医にしている獣医さんに電話しました。
主治医の先生は、40代の前半、バリバリの勉強家で、近所でも評判の良い先生です。
「Aを繁殖しようと思うのですが、それについて検査をお願いしたいのです」
獣医さんは答えました。
「いいですよー。簡単な身体検査ですね。Aちゃんは大切にされているから、元気な子を産みますよ。いつでもいいですよ」
Aちゃんの飼い主さんは、ここで?????となりました。
「え?簡単な身体検査だけで良いの?証明書が必要なんじゃないの?
でも、ネットで調べたことより、実際に獣医さんが言うのだから間違いないかも…」
そう思いながらも、Aちゃんのお母さんは獣医さんに確認することにしました。
「あの、ネットで知ったのですが、股関節の検査や、甲状腺機能の検査、
眼疾患の検査や心肺機能の検査などは必要ないのでしょうか?公的証明書の必要性はどう思います?」
獣医さんが応えました。
「驚きました。はっきり言って、そこまで愛犬のことを考えてブリードされる方は、なかなか居ません。
でも、もちろん、それは愛犬を守るためにも、とても重要なことです。
ただ出来るだけ安く済ませたい人も多いせいか、こちらから言えることではないのです。
もちろん、そういうことであれば、喜んでお手伝いしますよ。
股関節と肘関節のレントゲンをOFAに提出するのであれば、
OFAポジションという撮影方法でなくては診断されませんので、その方式で撮影しましょう。
登録まで考えておられるのであれば、マイクロチップの装着も必要になります。
血液検査や心肺機能の簡単なものでしたら、うちでもできますが、
詳細なものだと機材が無いので、外部や大学に出す必要があります。
証明を取られるのであれば、大学病院に行きますか?紹介状を書きますよ。
それから、眼疾患については専門の先生に見ていただく必要があります。一度相談に見えますか?」
「ありがとうございます!今週中に行かせていただきます!」
Aちゃんの飼い主さんは、素晴らしい獣医さんに恵まれていることに感謝しながら、傍らのAちゃんの首を抱きしめました。

いよいよ、Aちゃん自身の検査項目に入るのです。

動物病院で先生が話をし始めました。
「偉そうなことを言っていましたが、実は獣医と言えども大学での繁殖については表面的な外科部分のことを勉強するだけで、
今回のような予防医学の部分については、それぞれの獣医の後学なのです。
海外の大学の研究発表を時間を割いて読んだり、遺伝疾患から検索したりして知っていくことも多いのです。
最近の患者さんには、本当によく勉強してこられる方が多いので、とても心強いですよ」

正直に話してくれる獣医師の言葉に、Aちゃんの飼い主さんは、ますます信頼を寄せました。
大切なAちゃんの繁殖に対して一緒に頑張ってくれる戦友を得た気持ちでした。

がんばれ素人ブリーダー
Aちゃんの飼い主さん(仮にAママさんとしましょう)は、獣医さんと必要な検査について話し始めました。

Aママ「ゴールデンの遺伝疾患について、インターネットで調べてみたのですが、先生の意見を伺いたいと思いまして。
ちゃんと調べてみたら、30種類くらいあって、驚きました。先生はどんな検査をすべきだと思いますか?」
獣医「簡単に言うと、Aママさん次第ということになります。検査はそれぞれお金がかかることです。
中にはきっと簡単な検査だけでは見つからないもの、また、現状で検査をしても見つからないものもあるかもしれません。
私もお電話をいただいた後、ちょっと調べてみました。
人がやっているからというわけではないのですが、以下のことを調べてあれば、ある程度はカバー出来るのではないかと思いました。
最低行うべき検査として挙げられていたのは骨関節検査、心臓疾患検査、そして眼疾患検査でした。
後は甲状腺機能検査ですね。幸いにもAちゃんを仔犬の頃から診察させていただいていて、
アレルギー症状が出たことも、また、自己免疫疾患を疑うような症状が出たこともありませんでした。
それから今までにしていた血液検査も、今回のものと比較する上で非常に参考になると思います。
関節についてのレントゲン検査ですが、股関節、肘関節、膝関節を行えば今後の生活上での参考にもなるかと思います。
うちの病院のレントゲン機材では、出力が小さいかもしれないので、大学を紹介しますので、そちらで撮ったら良いかと思います。
その際、出来れば眼疾患と心臓についても診てもらえるといいですね。レントゲンは僕の後学のためにも見せてくださいね。
OFAに登録するにあたってマイクロチップの装着が必要になるのですが、それはどうしますか?こちらはここでもできますよ」

ちょっとはしょります。
Aちゃんはその日、マイクロチップの装着をしてお家に帰りました。
後日予約して行った大学病院での検査もスムーズでした。
かかりつけの先生が、紹介状に細かく書いてくださっていたので、予約時に段取りをつけ、
すべて分かりやすく説明を受けながら、その日の内に終わらせることができました。

家に帰ってメールチェックをすると、例の海外のブリーダーからの返信が来ていました。
英語翻訳機能を使って読んでみました。そこにはこう書かれていました。

「メールをありがとう。
自分の繁殖犬の子孫が大切にされていることを知り、心から嬉しく思っています。
繁殖を考えておられるそうですね。私の意見は、まず、立ち止まり、深呼吸をして考えなさいです。
考えてみることは以下のことです。
*なぜ繁殖をしなくてはならないのか。
*自分の欲求に応える方法に、他の方法はないのか。
*自分の犬は、繁殖をすべき犬なのか。
* 繁殖によってもたらされる可能性のある利点は何か。
* 繁殖によってもたらされる可能性のある欠点は何か。
* 可能性のある欠点に対し、できることは何か。
* またそれを行動に移せるかどうか。
* あなたは、目の前の犬に対し、何を求めているのか。
これらのことを考えて、すべてを実行に移す努力と行動力を持っておられるのであれば、私は何も言うことはありません。遠く離れた国から幸運を祈らせていただくだけです。
ただし、前述に対しての「考え」は表面的なものであってはいけません。落ち着いて深く考えなさい。
考えすぎて困ることはありません。自分が納得するまで考えることです。
その考える時間や考え行動する努力が、あなたの愛犬を守るのです。
上記の命題に関して、私は繁殖に踏み切るたびに深く考えます。
そしてその度に答えを出します。繁殖しない場合も少なくありません。
知性のある人であればあるほど、考えは深くなり複雑になります。
そして、その分、犬への愛情が深くなるのです。
その壁を越えて生まれてくる子犬たちは、祝福された仔犬たちです。
その壁を越えて繁殖をしない結論に至った犬も、深く愛され祝福された犬たちです。
犬たちが人に対してしてくれていることを考えれば、このくらいの愛を返すことは大きすぎることではありません。
じっくりと考え、導き出した答えに、私は賛同するでしょう。
そして、どちらの答えを導き出したにしても、私はあなたの勇気を讃えます。
その子を、そしてゴールデン・リトリバーを愛してくださって、ありがとう」

Aママさんは、考え込んでしまいました。


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