| 犬種別遺伝性疾患(07年度登録頭数順) | 1位ダックスフント | 2位チワワ | 3位プードル | 4位ヨークシャーテリア | 5位ポメラニアン |
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| 分類 | 疾患名(和名) | 疾患名(英名) | 主 な 症 状 | 遺伝形態 | 備考 |
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| 目 | コリーアイ、コリー眼異常 | CEA, Collie eye anomaly | 視力が徐々に落ちるが犬はその都度周囲に対応していくので気付きにくい。重度の場合は網膜はく離を起こし失明に至る。遺伝子診断以外では生後2ヶ月前後に専門の検査をして診断できる。 | AR | 東京都 大恵動物病院さま「病気とけがの検索・眼の病気」 |
| 目 | 進行性網膜委縮症 | Progressive retinal atrophy | 進行性網膜変性となる病気の総称。一般的に生後5ヶ月頃から認められ、夜盲・つまづき・ぶつかり・階段や段差ですくむ、などの症状で視力低下に気付く。結果的には失明する。痛みを伴うこともあるようだ。白内障や緑内障などほかの目の病気を併発することもある。 | AR | タイプや個体によって発症年齢は数ヶ月〜12歳。犬では網膜全体にわたる、びまん性進行性網膜萎縮が多い。 |
| 目 | 先天性停在性夜盲症 | Congenital Stationary Night Blindness(CSNB) | 杆体の欠損・異常。夜盲の期間が早くから始まり、成犬以降に失明にいたることもあるが錐体に異変が起きなければ夜目がきかないだけとなる。 cone-コーン-錐体(すいたい)は明るい所で色を見分ける円錐状の視細胞。暗い場所では色を識別できない。rod-ロッド-杆体(かんたい)は暗い場所で明暗を感じる棒状の視細胞。ヒトの場合明るい場所から暗いところに入った時にものが見えるようになるまで時間がかかるが、この時にコーンとロッドの切り替えが起きている。 |
AR,AD | ペットガーデン獣医日誌さま「=== ��. 網膜色素上皮異栄養症 ====」 |
| 目 | 網膜錐体変性症 | Cone Degeneration(CD) | 進行性の夜盲、視野狭窄、視力低下。若年性白内障や緑内障を併発するケースも多い。眼底色素沈着、視神経の萎縮が見られることもある。 | AR,AD,X-link | ヒトの網膜色素変性症 |
| 目 | 遺伝性白内障 | Cataracts | 水晶体の白濁。老齢性、糖尿病性、外傷性、内分泌性、中毒性の後天性のものと若年性(目安として6歳以前)。失明。PRAの合併症としても現れる。進行度合いが急であれば糖尿病も疑える。早期発見できたら内服薬と点眼薬で進行を遅らせる治療ができる場合も多い。 | AR,AD,X-link | ヒトの場合;原因不明以外は遺伝性が20〜30%、母体内感染、全身性代謝異常、染色体異常などが原因。両眼性と片眼性があり片眼性の場合は高率で斜視を伴う |
| 血液 | 周期性好中球減少症/グレーコリー症候群 | Cyclic neutropenia/Gray collie syndrome | 白血球の中の好中球が周期的に減少し、発熱・歯ぐきの腫れや出血など軽めの症状から敗血症・肺炎などに至る重い症状。生後2ヶ月前後から発症するケースが多い。予後は悪い。 | AR | 好中球は白血球の構成成分で、主に細菌や真菌に対して感染を防ぐ |
| 血液 | 白血球粘着不全症 | Leukocyte adhesion deficiency | 白血球に細菌をやっつける力が無いために、通常なんでもない菌に負けてしまう病気。へその緒が取れるまで時間がかかる。治りにくい下痢、発熱。歯が生える前から歯肉炎など。成長が遅い。多くは感染症により早期に死亡。先天性好中球機能異常症のひとつ。 | AR | 死産、新生児死亡 |
| 血液 | フォンウィルブランド病 | von Willebrand's disease | 偽血友病。「血液の凝固に関わるフォン・ウィルブラント゛因子(vWF)が不足したり、機能異常により起こる。特徴は出血しやすく、止血しにくい傾向になることであり、命に関わることもありえます。具体的な症状よして、歯茎や鼻の粘膜の出血、皮下の出血、血尿、血便」(リンクス) | AR | 死産、新生児死亡 |
| 腎尿路疾患 | 遺伝性腎症 | Autosomal Hereditary Recessive Nephropathy(AHRN/FN) | 1歳前後頃から腎機能悪化の各種症状が出始め、腎移植・人工透析が事実上不可能なので早年腎不全で死亡。 | AR | 死産、新生児死亡 English Cocker Spaniel Rescue Networkさま「FN(家族性腎症)」 |
| 腎尿路疾患 | シスチン尿症 | Cystinuria | 再吸収されなければならないシスチンというたんぱく質が尿に出てしまうことによって結石が作られる。尿のphは異なるが、ストルバイト結石を併発することもあり、ストルバイトの治療がうまく進まない時は疑える。ホモ接合の場合は結石となるが、ヘテロでは結石は形成されないが通常より多いシスチンが排出されている。 | AR | ラッキー!さま「コーギーのシスチン尿症について」 |
| 代謝 | α-フコシドーシス | Fucosidosis | ライソゾーム疾患。小ぶり、呼びかけの反応が鈍い、いつも大人しい、神経障害、特異な顔つき、骨の変形、関節の異常、多発性骨異常 | AR | 死産、新生児死亡ライソゾーム疾患とは細胞の中で糖質や糖脂質の分解を行っているライソゾームと呼ぶ全身のどの細胞にも存在する小器官(小器官とは“核”とか“ゴルジ体”とか“ミトコンドリア”など)で、酵素の欠損・異常が起こり本来分解されるべき物質が蓄積する疾患の総称。フコシドーシスは先天性代謝異常の中でも糖質代謝異常。 |
| 代謝 | イベルメクチン中毒症、MDR1欠損 | ***Multidrug sensitive | フィラリアの予防薬などのイベルメクチンなど数種の薬に過敏、嘔吐・けいれん・震え・よだれ・運動失調・てんかん様発作など。重度は死亡 | AR | |
| 代謝 | 銅蓄積症、ウィルソン病 | Copper toxicosis | 低食欲、大人しい、散歩が苦手(歩行障害)、発熱、黄疸、肝機能障害(GOT・GPT・ビリルビンなどの上昇)、肝腫大、脾腫大、腹水、浮腫、目の色の変化、溶血性貧血、血尿、関節障害 | AR | 肝型、神経型、肝・神経型の三型に分けられる。低セルロプラスミン血症を併発する。 ヒトの場合は肝障害の所見とセルロプラスミン低値とカイザー・フライシャー角膜輪を確認のうえ肝生検で確定されるようだ。 |
| 代謝 | GM1 ガングリオシドーシス | GM1 Gangliosidosis | ライソゾーム疾患。β-ガラクトシダーゼの欠損により中枢神経系にGM1ガングリオシド、骨を含む全身臓器にケラタン硫酸、オリゴ糖の蓄積が起こり進行性の神経症状を呈する。高度の精神運動発達遅延、神経変性疾患、眼底異常、肝脾腫、骨形成不全・変形。若年齢で死亡。 | AR | 日本小動物獣医学会さま「白血球リソソーム酵素測定によりGM1ガングリオ シドーシスと診断された柴犬の1例」 |
| 代謝 | グリコーゲン貯蔵病 、糖原病 | Glycogen storage disease | 離乳期頃から嘔吐・タール様の下痢・よだれ・筋肉が弱いため歩行困難・けいれん発作・失神・体温低下などを示し重症の場合は昏睡・衰弱し死亡に至る。小ぶり。新生児期を超えると低血糖症。軽度なものは低血糖症だけが目立つ場合もある。巨大食道症、てんかんを合併することもある。 | AR | 死産、新生児死亡
肝臓の主な働きは食べたものからエネルギーを作り貯蔵すること。腸管から吸収された単糖類であるグルコース=ブドウ糖(生体にとって主要なエネルギー源)は門脈を流れて肝臓に運ばれる。グルコースは貯蔵には向いていない性質を持っているため肝臓はグルコースからグリコーゲンという多糖類を合成し貯蔵する。糖原病はグリコーゲンを分解・合成する酵素が欠損するため異常に蓄積される。 通常は空腹になると肝臓に蓄えられているグリコーゲンからブドウ糖が作られ血中に放出されるが、グリコーゲンが留まったままだと肝臓の腫れや低血糖が起こる。診断は筋生検。 |
| 代謝 | (X染色体連鎖)筋ジストロフィー | X-linked muscular dystrophy | 筋肉の萎縮、歩様異常、筋力の低下 | X-link | |
| 代謝 | セロイドリポフスチン症、CL病 | CL disease, Ceroid lipofuscinosis | ライソゾーム疾患。脳細胞に老廃物が蓄積し神経症状が現れる。発症は1歳半頃、3歳以前に死亡。 | AR | さよなら五右エ門 |
| 代謝 | ピルビン酸キナーゼ欠損症 | Pyruvate kinase Deficiency | ヘモグロビン血症、ヘモグロビン尿症(淡赤色から暗赤色の尿。血尿との区別は透明感がある、静置しても着色層と非着色層に分かれない、顕微鏡下で赤血球が見られないなど)、発熱、衰弱。溶血性貧血(赤血球内のピルビン酸キナーゼという酵素が著しく活性低下することによって赤血球の寿命が短縮し溶血性貧血を引き起こす。血管内溶血。)一度に大量の赤血球が破壊されると低酸素症からショック、臓器(とくに腎臓)不全。 | AR | 死産、新生児死亡 ピルビン酸キナーゼ(PK)はほとんどの生物に存在する酵素。 ピルビン酸キナーゼ欠乏によってマラリア抵抗性がもたらされることがマウスの研究で示されている。 Bio Todayの08/04/17の記事より Hb=ヘモグロビン=血色素(けっしきそ)とは酵素を運搬する機能のある赤血球中に存在する赤色の色素タンパク。 フィラリア症でも同症状となる。 溶血性地中海貧血−難病のため、生きるために壁土を食べた少年 |
| 代謝 | ピルビン酸キナーゼ欠損症 | Pyruvate kinase Deficiency | 貧血、頭蓋異常。ATP産生低下→Kと水の細胞外への流出→赤血球内脱水→有棘赤血球→脾臓で処理(血管外溶血)→脾腫 | AR | 死産、新生児死亡 ・脂質と血栓の医学「十分に食餌を摂取している時の代謝」http://hobab.fc2web.com/sub4-shokuji.htm ・医学ノートVer.2「ピルビン酸キナーゼ欠損症」リンク |
| 代謝 | フォスフォフルクトキナーゼ欠損症 | Phosphofructokinase Deficiency | 「解糖系酵素の1つであるフォスフォフルクトキナーゼの欠損が原因で、新生児では致死性となることのある病気です。」(リテイル) 「赤血球や筋肉などでエネルギー源であるグルコースやグリコーゲンの代謝に関わるフォスフォフルクトキナーゼ(PFK)に異常が起こる病気です。エネルギーが不足することになるので虚弱、筋肉の痙攣、黄疸が見られます。」(リンクス) |
AR | 死産、新生児死亡 |
| 代謝 | ムコ多糖症 タイプIIIA | Mucopolysaccharidosis type IIIA | ライソゾーム疾患。発育障害、けいれん発作、歩行困難、耳鼻疾患、睡眠障害、ムコ多糖分解酵素の欠損により蓄積され中枢神経に由来する様々な重度障害を起こす。 | AR | ��Aはサンフィリッポ症候群 |
| 免疫 | 重症複合型免疫不全症 | Severe combined immunodeficiency | ワクチン接種個体でも伝染病により生後6か月ころまでに死亡。T細胞の欠損かつB細胞の欠損または機能異常による、液性・細胞性免疫能の(ほぼ完全な)欠如である。生後数日以内から認められる反復感染、下痢、成長障害、細菌・真菌・ウイルスすべての病原体に対する易感染性を示す。犬では現実的に造血幹細胞移植などの治療ができないため早期に死亡する重篤な疾患 | 多くがAR | 死産、新生児死亡 症候群としては先天的な要因により免疫系の構成要素が欠けるかうまく機能しないため、免疫系が正常に働かない疾患の総称で別名先天性免疫不全症 細菌、真菌、ウイルスのいずれにも易感染性を示すもの、細胞性免疫、液性免疫、自然免疫に種々の程度の異常を持つもの、特定の細菌への易感染性を示すものの他自己免疫疾患を合併するものもある |
| がん | 腎嚢胞腺癌/結節性皮膚線維症 | Renal cystadenocarcinoma/Nobular dermatofibrosis | ほとんどが無症状のまま腎臓全体に嚢胞が発生し進行性の腎不全となる。肝脾腫、まれに痛みや血尿、発熱など。嚢胞とは病的に形成された袋状の形態 ※皮膚線維症?? | AR,AD | |
| 脳神経 | 発作性睡眠、ナルコレプシー | Narcolepsy | 感情が高まった際(おやつを食べる時、散歩に出発する時など)に数秒〜数十秒の脱力発作が起こる。発作は通常生命の危機は無い。 | AR | BioBEAT「眠っている犬も役に立つ」 |
| 筋骨格系 | 骨形成不全症 | Osteogenesis Imperfecta | 易骨折性・進行性の骨変形などの骨脆弱性を示す病状に加え、様々な程度の結合組織の病状を示す先天性の疾患。成長が遅い、小ぶり、白目が青い、不正咬合・欠歯、難聴、関節・皮膚の過伸など。 | 多くがAR | 死産、新生児死亡 |
| 筋骨格系 | 先天性筋緊張症 | Myotonia congenita | 「クロライドイオンチャンネルの異常によって、筋肉の弛緩作用に必要なクロライドイオンの細胞内流入が減少するために起こる疾患です。」(リテイル) | AD,AR | 死産、新生児死亡 |
| 毛色 | ダップル、マール | Dapple/Merle | 優性の毛色遺伝子で優性Mは半致死遺伝子、MMホモ接合では高い確率で致命的となる。毛の色や柄だけでなく胎内で発達する際神経堤細胞に異常な働きかけをすることによってカラーへの影響だけでなく、虚弱、聴覚障害・小眼症・眼圧上昇・弱視、神経異常を起こす。シングルマールの37%に難聴・色覚異常を示すとの研究結果もある ダップル(マール)の発現面積はランダムなため、個体によっては見落とすことがあるのでこの検査はレッドダップル・クリームダップルなどベースの毛色が一色の個体や、耳だけ白い毛が生えているブラックタンなどに、より有効と思われる |
AD | 死産、新生児死亡 神経堤とは胚に過渡的に存在し神経管が形成される時期に神経管と表皮の間に位置する組織の名称 神経管とは発生過程で出現する神経系の原基。犬の中枢神経系(脳・脊髄)はこの構造を出発点として発生する 体幹部神経堤とは迷走神経堤と坐骨神経堤の間にあり、ふたつのグループにわかれるうち一つは背外側に遊走して皮膚に分布し色素細胞となり、もうひとつは椎板の前方をぬけて腹外側に遊走し、副腎髄質のアドレナリン産生細胞となったり、交感神経の神経細胞となる。椎板の中に残って脊髄後根神経節(知覚神経)となるものもある 遊走先のひとつは皮膚の中に遊走し、メラニン細胞となる |