犬種別遺伝性疾患(07年度登録頭数順) | 1位ダックスフント | 2位チワワ | 3位プードル | 4位ヨークシャーテリア | 5位ポメラニアン |
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38
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60 | 114 | 83 | 6 | 35 | 22 | 30 | 58 | 85 | 79 | 23 | 35 | 15 | 24 |
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形質 | 血管・血液 | 脳神経 | 筋骨格・結合組織 | 呼吸器 | 循環器 | 消化器 | 腎尿路 | 先天奇形 | 内分泌・代謝 | 眼・耳・鼻 | 腫瘍 | 皮膚 | アレルギー・免疫 | その他 |
腫瘍 23 |
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通番 | 疾 患 名 | 主 な 症 状 | 備 考 | 遺伝形態 | 主な該当犬種 |
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8 |
Acrochordonous plaque 線維上皮腫瘍(?) |
柔らかいイボ、主に首に皮膚の色(またはそれより暗い色)の多数のプラークを形成する。外方増殖性の線維上皮性ポリープ、軟性線維腫 | プラークはほとんどが2〜5ミリの小さいものだが最大直径5センチのものもある。プラークとは脂質やカルシウムや様々な線維性結合組織を含んだ細胞や細胞の死骸から構成される蓄積物・固まり。ポリープが尿路内に発生して尿失禁や尿路感染症になることもある | *常染色体性、unknown | パグ、ブルドッグ |
27 |
Anal furunculosis 肛門せつ腫 |
主に肛門の周囲に複数の小さなおできができる | 肛門癤(せつ)症。せつは圧痛のあるおでき、せつが皮下で連続すると癰(よう)。肛門以外(顔面など)にもできることがある。2011年9月追加 | 常染色体、unknown | Gシェパ |
28 |
Anal sac gland carcinoma 肛門線維腫 |
肛門周囲部の脱毛、潰瘍、出血、結節状の腫瘍が肛門周囲部に発育 |
未去勢オスに多い。線維腫とは線維芽細胞の増殖よりなる腫瘍 線維芽細胞(せんいがさいぼう、英: fibroblast)は、結合組織を構成する細胞の1つ。コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸といった真皮の成分を作り出す。核小体が明瞭な楕円形の核を有し、細胞質は塩基好性を示す(Wiki) 未避妊メスは膣線維腫が起こりえる |
常染色体性、unknown | Eコッカー |
138 |
Colorectal hamartomatous polyposis and ganglioneuromatosis *過誤腫性大腸ポリポーシスと神経節神経腫 |
大腸に多数の将来がん化する可能性の高いポリープ、大腸以外の消化管トラブル、若齢期に発症 |
Gene: PTEN Cowden syndromeコーデン症候群(顔面の多発性丘疹、四肢末端の角化性小丘疹、口腔粘膜の乳頭腫と消化管の過誤腫性ポリポーシス。全身の臓器に高率に悪性腫瘍を合併)、 Peutz‐Jeghers’ syndromeポイツ‐ジェガース症候群(皮膚粘膜の色素沈着と消化管の過誤腫性ポリポーシス。消化管がん、卵巣がん、子宮がんなど多臓器にわたってがんが高率に合併。ポリープは小腸に多い) |
常染色体性 | グレートデン |
247 |
Gastrointestinal stromal tumor 消化管間質腫瘍 |
主に小腸に腫瘍、4歳から15歳までに例があり平均発症年齢は10歳 |
Gene: KIT 別名消化管間葉性腫瘍、消化管間質性腫瘍、胃消化管間質腫瘍、胃腸間質性腫瘍。消化管壁の筋肉層から発生するがんで受容体型チロシンキナーゼの一種であるKIT蛋白(幹細胞因子受容体)を合成する遺伝子 c-kit変異によるkitたんぱく質過剰発現。ヒトの病気と原因や経過がほぼ同じなのでモデルになり得るが、(96年〜06年の46症例の結果)2010年発表のミシガン州立大学の研究では患犬の腫瘍の8割近くが小腸で2割弱が胃にできていた(ヒトでは胃6〜7割小腸2〜3割大腸と食道が5パーセントで50〜60歳代に多い)。 |
常染色体性 | 多、雑種 |
257 |
Glioma susceptibility グリオーマ感受性 |
神経膠腫(グリオーマ)は脳に発生する悪性腫瘍 | * | unknown | 多 |
272 |
Haemangiosarcoma 血管肉腫 |
初期から中期までは食欲不振、嘔吐、下痢などの軽い消化器症状、末期に判別できる腫れ、貧血など | 血管の内側にできる悪性腫瘍で平均的な発症年齢は10歳前後。腫瘍の発生は脾臓付近が多く心臓に転移するケースも多。予後不良 | unknown | 多 |
286 |
Hemangiosarcoma 血管肉腫 |
* | Haemangiosarcomaがあるのに??? Frank 要確認 | unknown | ゴル |
307 |
Histiocytosis, malignant 悪性組織球症 |
食欲減退、元気消沈、体重減少 |
Genes: PTEN, RB1, CDKN2B, CDKN2A 予後不良 赤血球の過剰な食につながる組織マクロファージの腫瘍増殖(球)によって特徴づけられる疾患。発症平均年齢は6歳以降。一腹子に発生しやすい。バーニーズ・マウンテンドック「組織球症」*** |
多因子 | バニ |
308 |
Hodgkin disease ホジキン病,ホジキンリンパ腫 |
1か所または複数のリンパ節の腫れ、かゆみ、体重減少、肝脾腫 | 悪性リンパ腫の一種、特徴的な特殊なガン細胞が見られる。腫大したリンパ節が頸部交感神経や反回喉頭神経を圧迫するとホルネル症候群#211と喉頭麻痺#258が起こることがある。神経根の圧迫によって神経痛が起こる。 | unknown | * |
366 |
Invasive transitional cell carcinoma *浸潤性移行上皮がん |
血尿、排尿困難、頻尿 | 膀胱の侵襲性移行上皮癌 | unknown | スコッチ、ビーグル、シェルティ |
389 |
Lipomatosis, multiple 多発性脂肪腫症 |
脂肪腫がいくつもできる | 脂肪腫はとくに年齢が高くなると多くの犬種に見られる良性の軟部腫瘍。非がん性の脂肪組織の増殖 | 常染色体性、unknown | * |
394 |
Lymphoma, generic リンパ腫 |
リンパ系の組織から発生する腫瘍 | リンパ腫は大きく分けてホジキンと非ホジキンがある。ホジキンリンパ腫は発熱や全身の痒みが出ることもある | unknown | * |
395 |
Lymphoma, non-Hodgkin 非ホジキンリンパ腫 |
痛みの少ないリンパ節の腫脹 | ホジキン病(ホジキンリンパ腫)以外のすべての悪性リンパ腫群。 | unknown | * |
400 |
Mammary tumour 乳腺腫瘍 |
乳腺の腫瘍 | 不妊処置による性ホルモンの極端な減少状態で防げる場合もある数少ない遺伝病。発症年齢や良性悪性に関しても家族性があるようだ | unknown | * |
401 |
Mast cell tumour 肥満細胞腫 |
皮膚にできる肥満細胞の腫瘍 | 悪性腫瘍。肥満細胞(ひまんさいぼう)は哺乳類の粘膜下組織や結合組織などに存在する造血幹細胞由来の細胞。ランゲルハンス細胞とともに炎症や免疫反応などの生体防御機構に重要な役割を持つ。痩せている・太っている、の「肥満」とは別 | unknown | * |
407 |
Melanoma, congenital 先天性悪性黒色腫 |
メラノサイト由来の悪性腫瘍 | 生まれつき頭部に円形の潰瘍性病変を有するオスの雑種の報告(2016ESVDとACVD)。12日齢までに病変は著しく成長し複数の軟質の丸い小結節が耳の外側基部に位置していた。腫瘍は急速に進行し6ヵ月時に急死、肺と心臓とリンパ節に転移していた | unknown | * |
408 |
Melanoma, malignant 悪性黒色腫 |
メラノサイト由来の悪性腫瘍 | 皮膚、眼窩内組織、口腔粘膜上皮などにできる腫瘍。2013年追加 | unknown | * |
446 |
Mycosis fungoides 菌状息肉腫 |
痛みや痒みの少ない紅斑が体の内側にできる、進行するとふくらみのある鮮やかな紅色の発疹 | 悪性度の低い悪性リンパ腫(皮膚のT細胞??) | 常染色体性、unknown | ボクサー |
596 |
Pulmonary adenomatosis 肺腺腫症 |
呼吸困難 | * | 多因子 | スウェディッシュハンティングドッグ |
597 |
Pulmonary fibrosis, idiopathic 特発性肺腺腫症 |
咳、呼吸困難 | 慢性間質性肺疾患。実質的な低酸素血症を引き起こす | unknown | ウェスティ、スタッフィー |
650 |
Squamous cell carcinoma of the digit つま先の扁平上皮がん |
* |
Gene: KITLG * |
多因子 | Sプードル、Gシュナ |
704 |
Wilms tumour ウィルムス腫瘍 |
* | 小児腎の胚芽性腺肉腫 | 常染色体性、unknown | * |